■アレクサンドロフの定理(その8)
ニューヨークのメトロポリタン美術館には画家サルバトール・ダリが1954年に描きあげた「磔刑(超立方体的人体)」がかかっている。
8個の立方体をつなげて作られた十字架にキリスト磔刑像の印象的な作品であるが、この絵画とタイトルを理解するにはヒントンによる第四の次元を知る必要がある。
ヒントンは第四の次元を視覚化することに夢中になっていて、立方体を展開すると正方形が6つできるように,そこからの類推で、四次元の超立方体を展開すると立方体が8つできること、それを3次元に展開するとどう見えるかを明らかにした。
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画家サルバトール・ダリが1954年に描きあげた「磔刑(超立方体的人体)」では,古典的なキリストの磔刑図と展開した正8胞体を組み合わせることで,3次元世界と4次元世界を同時に描こうとしている.
ダリの妻ガラが前方から見上げるマグダラのマリアとして描かれている。
ダリは19世紀の科学者が高次元の存在という観点から降霊術を合理的に説明しようとしたのと同様、宗教と物理的世界を結びつけるために4次元を使ったのである。
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