■高次元図形の研究法(その21)

2005年のコラム「高次元の準正多胞体」の記述には誤りも多く、また、ワイソフ構成についての理解の足りないところが見受けられる。訂正してみたい。

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【2】半正多胞体

 半正多胞体を2種類以上の胞が各頂点の周りに一定の状態で集まるものと定義すると,準正多胞体(010)はそのうち各辺の周りの状態も一定となった特殊例と考えることができる.

 準正多面体の定義は人によっていろいろなのであるが,アルキメデスの立体に,アルキメデスの正角柱(Archimedean prism:上下の底面が正多角形で,側面がすべて正方形であるもの),アルキメデスの反角柱(Archimedean antiprism:アルキメデスの正角柱を少しひねって,側面をすべて正三角形にしたもの)を加えることもある.正4角柱は立方体と,反3角柱は正八面体と一致する.

 これらは各々無限個存在することから,アルキメデスの立体からは通常除外されるが,これらを含めることにして,2種類以上のn−1次元多胞体,準正多胞体,半正多胞体が各頂点のまわりに一定の状態で集まった多胞体がn次元半正多胞体である.半正多胞体も外接n次元球と稜接n次元球をもつ.

 4次元空間内の半正多胞体は

  (1)準正型:5種類

  (2)切頂型:9種類

  (3)添加型:25種類

の合計39種類がある.さらにこれに特殊型としてゴセットのねじれ24胞体,コンウェイの大反角柱などが加わる.同様に,5次元半正多胞体では

  (1)準正型:5種類

  (2)切頂型:6種類

  (3)添加型:36種類

の合計47種類あり,無数個の特殊型が加わる.・・・怪しい記述である

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