■デーン・サマービル関係式(その54)
整数ak>ak-1>・・・>a2>a1≧0に対して,昇順k部分集合
Fn+1(k)={a1+1,a2+1,・・・,ak+1}<
を定義する.
Nの3部分集合の逆辞書式順序の最初の方は
123<124<134<234<125<135<235<145<・・・
Nのすべての3部分集合を
F1(3)<F2(3)<F3(3)<F4(3)<F5(3)<F6(3)<F7(3)<F8(3)<・・・
のように列挙できる.
このとき,逆辞書式順序で{a1+1,・・・,ak+1}よりも小さいk部分集合がn個存在する.すなわち,すべてのk部分集合(ak,k)個はその極大元がak+1より小さく,(ak−1,k−1)個はその極大元がak+1で,2番目が元はak-1+1より小さく,・・・となる.
また,あるFj(k) (j≦n+1)に含まれるk−1部分集合の極大元はak+1よりも小さいか,極大元はak+1であるが2番目が元はak-1+1よりも小さいか,・・・となる.したがって,
∂k(n+1)=(ak,k−1)+(ak-1,k−2)+・・・+(a2,1)+(a1,0)
個のk−1部分集合がk集合F1(k),F2(k),・・・,Fn+1(k)に含まれていることになる.
たとえば,k=3,n=7とすると
7=(4,3)+(3,2)+(0,1)
とりF8(3)={5,4,1}がわかり,
123<124<134<234<125<135<235<145<・・・
F1(3)<F2(3)<F3(3)<F4(3)<F5(3)<F6(3)<F7(3)<F8(3)<・・・
より,これよりも小さい集合は7個あり,そのなかで(4,3)=4個は極大元が5より小さく,(3,2)=3個は極大元が5であるが2番目の元が4より小さく,(0,0)=10個は初めの2つが5,4であるが3番目が1より小さい(不可能).
また,
∂8(3)=(4,2)+(3,1)+(0,0)
は∂8(3)個の2部分集合が最初の8個の3集合に含まれている,すなわち,(4,2)=6個は極大元が5より小さく,(3,1)=3個は極大元が5であるが2番目の元が4より小さく,(0,0)=0個は5,4を元にもつが3集合F8(3)には含まれていない.
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[まとめ]この応用として単体的複体のfベクトルを特徴づけるのクラスカル・カトナの定理があげられる.
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