■レムニスケートの幾何学(その57)
【2】∫1/(1-x^6)^(1/2)dxの場合
ついでに
∫1/(1-x^6)^(1/2)dx
について考えてみたい.変数変換
x=1/√z,dz=−z^(-3/2)/2dz
により
∫(x,∞)1/(4z^3-4)^(1/2)dz
となる.これは慣用の記号でg2=0,g3=4のワイエルシュトラスの標準形である.
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ワイエルシュトラスのペー関数p(u)を単にpと略記すると
[1]微分方程式は
(p’)^2=4p^3−4
p”=6p^2
p^(3)=12pp’
p^(4)=120p^3−48
[2]加法定理
p(u+v)=−p(u)−p(v)+1/4{(p’(u}−p’(v})/(p(u}−p(v})}^2
は,v→uの極限で倍角公式
p(2u)=−2p(u)+1/4{p”(u}/p’(u}}^2
=−2p+1/4・(6p^2)^2/(4p^3−4)
=(p^4+8p)/(4p^3−4)
を得る.
p(2u)=(p^4+8p)/(4p^3−4)=1
より,p=1+√3=z
x=1/√z=((-1+√3)/2)^1/2
p(2u)=(p^4+8p)/(4p^3−4)=1
より,p=1+√3=z(→作図可能).
次に
p(2u)=(p^4+8p)/(4p^3−4)=1+√3
を解く.解析解はとても長くなる.近似解のみを示すと
p=10.8517
引き続き
p(2u)=(p^4+8p)/(4p^3−4)=10,8517
を解いて,p=43.4021.
すなわち,この曲線は定木とコンパスで弧長が2等分,4等分,8等分できることがわかったが,3等分点は
p(u)=2+2・2^1/3+^2/3
で作図不可能であることも示される.
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