■正三角形の初等幾何学(その42)
フィボナッチの等式は2通りの異なる方法で,2つの平方数の和として表すことができることを示しています.たとえば,
50=5・10
5=1^2+2^2,10=1^2+3^2
より,
50=(1・1+2・3)^2+(1・3−2・1)^2=7^2+1^2
50=(1・1−2・3)^2+(1・3+2・1)^2=5^2+5^2
65=5・13
5=1^2+2^2,13=2^2+3^2
65=(1・2+2・3)^2+(1・3−2・2)^2=8^2+1^2
65=(1・2−2・3)^2+(1・3+2・2)^2=4^2+7^2
となります.
a=bまたはc=dのときは,積はたった1通りの方法で2つの平方数の和になります.
10=2・5
2=1^2+1^2,5=1^2+2^2
10=(1・1+1・2)^2+(1・2−1・1)^2=3^2+1^2
10=(1・1−1・2)^2+(1・2+1・1)^2=1^2+3^2
2通りの異なる方法で,2つの平方数の和として表すことができることが意味をもつのかどうかわかりません.b=65=4n+1ですが,それよりも
b=2^6+1,f=2^6−1
であることが効いているのだと思われます.まず,これをもとにして所与の問題のパラメータ解を求める方法を考えてみます.
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d^2={(3b^2+2e^2)±3bf}/2
D^1/2=3bf=3(2^6+1)(2^6−1)=3(2^12−1)
b^2−4e^2=f^2,b^2=(2e)^2+f^2
2e^2=(b^2−f^2)/2=2・2^6
3b^2+2e^2=3(2^6+1)^2+2・2^6=3・2^12+8・2^6+3 2d^2=6・2^12+8・2^6=2^6(6・2^6+8)=2^6・392=2^6・2^3・7^2
d^2=2^4・7・・・どうも偶然の一致らしい.
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