■三角形の初等幾何学(その26)
【3】カザリノフの不等式
次に,三角形の代わりに4面体を用います.4面体のある内点から各面までの距離r1,・・・,r4,各頂点までの距離をR1,・・・,R4で表すことにします.
一般に,三角形の重心の性質は四面体に遺伝するので,
R1+R2+R3+R4≧3(r1+r2+r3+r4)
となるはずですが,ところが,これが成立しないのです.
4面体では
R1+R2+R3+R4≧√8(r1+r2+r3+r4)
R1R2R3R4≧81r1r2r3r4
であることが示されています.
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【4】三角形に関する不等式(続き)
sinα/2・sinβ/2・sinγ/2≦1/8
sinα/2+sinβ/2+sinγ/2≦3/2
cosα/2・cosβ/2・cosγ/2≦3√3/2
cosα/2+cosβ/2+cosγ/2≦3/2
tanα/2・tancosβ/2・tanγ/2≧√3
tanα/2+tancosβ/2+tanγ/2≦√3/9
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