■ディオファントス・モーデル・マチアセビッチ(その54)

【3】フィボナッチ数とリュカ数

 an=an-1+an-2という漸化式で生成される数列の特性方程式

  x^2−x−1=0

の2根を

  α=(1+√5)/2,β=(1−√5)/2

とおくと,フィボナッチ数列

  1,1,2,3,5,8,・・・

の一般項は,

  Fn =1/√5(α^n−β^n)   (n:0~)

 リュカ数列

  1,3,4,7,11,・・・

の一般項は

  Ln=α^n+β^n   (n:0~)

で表されます.

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【4】カッシーニの等式

  α=(1+√5)/2,β=(1−√5)/2

とおくと,フィボナッチ数

  fn=1/√5{α^n−β^n}

とリュカ数

  Ln=α^n+β^n

に対して,関係式(カッシーニの等式)

  Fn+1Fn-1−Fn^2=−(−1)^n

  Ln+1Ln-1−Ln^2=5(−1)^n+1

が示されます.

[1]フィボナッチ数を足しあせると,

  F1+F2+・・・+Fn

=(F3−F2)+(F4−F3)+・・・+(Fn+1−Fn-1)

=Fn+1−F2=Fn+1−1

  F2+F4+・・・+F2n

=F1+(F2+F3)+・・・+(F2n-2+F2n-1)

=F2n+1−1

  F1+F3+・・・+F2n-1

=F1+(F1+F2)+・・・+(F2n-2+F2n-1)

=F2n−1+F1=F2n

[2]2乗和

  F1^2+F2^2+・・・+Fn^2=FnFn+1

は,1辺の長さがフィボナッチ数の正方形をらせん状に配列すると,長方形ができるという図式説明がなされる.

[3]Fn^2−Fn-1Fn+1=(−1)^n

   Fn^2−Fn-rFn+r=(−Fr)^n

は,4ピースからなる8×8の正方形を並べ替えると5×13の長方形になるという有名なパラドックスのタネである.

[4]F3n=0  (mod2)

   F4n=0  (mod3)

   F5n=0  (mod5)

   F6n=0  (mod8)

   F7n=0  (mod13)

すなわち,フィボナッチ数はn個おきに,Fnの倍数になる.

[5](Fn,Fn+1)=1

   GCD(Fn,Fn+1)=FGCD(FM,FN)

[6]Fn+1/Fn → τ

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