■2乗和が等しい数列とスー・モース数列(その31)
{an}={1,4,6,7,10,11,13,16}
{bn}={2,3,5,8,9,12,14,15}
は1から16までのすべての数字を含む排他的数列ですが,驚くべき性質をもっています.
1+4+6+7+10+11+13+16=2+3+5+8+9+12+14+15=68
はすぐ気づきますが,
1^2+4^2+6^2+7^2+10^2+11^2+13^2+16^2=2^2+3^2+5^2+8^2+9^2+12^2+14^2+15^2=748
1^3+4^3+6^3+7^3+10^3+11^3+13^3+16^3=2^3+3^3+5^3+8^3+9^3+12^3+14^3+15^3=9248
はなかなか気づきににくいでしょう.
8対{1,2},・・・,{15,16}で考えると一方が{an}に,他方が{bn}に入っています.また,{an},{bn}にはそれぞれ4つの偶数,4つの奇数が属しています.
2の累乗,たとえば,1から32までのすべての数字を含む排他的数列では4乗和でも,1から64までのすべての数字を含む排他的数列では5乗和でも等しくなるのだそうです.
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[1]4対{1,2},・・・,{7,8}で考えると一方が{an}に,他方が{bn}にはいる.
[2]{an},{bn}にはそれぞれ4つの偶数,4つの奇数が属しています.
ここで,仮に
{an}={1,3,5,7}
{bn}={2,4,6,8}
とすると,
{an^2}={1,9,25,49}
{bn^2}={4,16,36,64}
{cn}={bn^2−an^2}={3,7,11,15}・・・等差数列
したがって,うまく交換することによって
{an^2}={4,9,25,64}
{bn^2}={1,16,36,49}
{cn}={an^2−bn^2}={3,−7,−11,15}=0
とすることができた.
2乗の階差をとったが,3乗ではいかに?
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{an^3}={1,27,125,343}
{bn^3}={8,64,216,512}
{cn}={bn^3−an^3}={7,37,91,169}
さらに階差をとる
{dn}={bn^3−an^3}={30,54,78}・・・等差数列
になる.等差数列であるから,54・2=30+78
1から8までのすべての数字を含む排他的数列では無理かもしれないが,最終的に{cn}に±の符号を付けたものの和が0にならなければならない.
1から16までのすべての数字を含む排他的数列では,それが可能なのであるが,具体的なアルゴリズムはどうなっているのだろうか?
{an^3}={1,27,125,343,729,1331,2197,3375}}
{bn^3}={8,64,216,512,1000,1728,2744,4096}
{cn}={bn^3−an^3}={7,37,91,169,271,397,547,721}
さらに階差をとる
{dn}={cn+1−cn}={30,54,78,102,126,150,174}・・・等差数列
になる.
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