■ディオファントス・モーデル・マチアセビッチ(その8)
(2)モーデル・ファルティングスの定理をフェルマー曲線に応用すると・・・
フェルマー生を持つことを証明するために、ゼータ関数のオイラー積表示
Π(1−1/p)
とζ(1)=∞であることより
Π(1−1/p)=0
よって、任意の0<ε<1にたいして、5以上の素数列{p1、p2、・・・、ps}が存在して
(1−1/p1)(1−1/p2)・・・(1−1/ps)<ε/4
となることが用いられている。
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素数が無限に存在すること・√2が無理数であることは,ギリシア数学のなかでも有名な定理です.それぞれユークリッドとピタゴラスが背理法を用いて証明していますが,その証明はだれしもが容易に理解できるものです.同様に,調和級数Σ(1/n)が無限大に発散すること
1/1+1/2+1/3+・・・=∞
も容易に示すことができました.
それでは,素数の逆数の和
Σ(1/p)=1/2+1/3+1/5+1/7+1/11+・・・
は有限でしょうか?
(証明)
調和級数1/1+1/2+1/3+・・・は,オイラー積表示すると
Π(1−1/p)^-1
と書けますから,
Π(1−1/p)^-1〜∞.
調和級数(自然数の逆数の和)が発散することはよく知られている.それどころか,素数の逆数の和だけでさえ発散する.
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