■ディリクレの鳩(その3)
【1】ディリクレの定理
無理数αの近似分数をa/bとすると,
|α−p/q|<1/q^2
を満たす有理数p/qは無限個存在する(ディリクレの定理).たとえば,
|√2−41/29|<1/29^2.30873<1/29^2
|√2−577/408|<1/408^2.17296<1/408^2
無限個の有理数で
|α−p/q|<1/q^2
を満たすものが存在するというのは無理数特有の性質といえるが,条件を厳しくすると,たとえば,
|π−p/q|<1/q^20
には,有限個の整数解(p,q)しかない.
それでは有限・無限の境界はどこにあるのだろうか?
|α−p/q|<1/q^k
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