■キャノンボール問題(その31)
「キャノンボール・パッキングよりも密度の高い3次元パッキングは存在しない」ことが証明されましたが,もうひとつのキャノンボール(砲弾)問題とは,1辺がn個からなる正方形を作る.次にその上に1辺がn−1個からなる正方形を載せる・・・これを1まで(ピラミッドができるまで)続けている.
このとき,ピラミッドを作っているキャノンボールの総数が平方数になるnを求めよという問題だそうである.
1^2+2^2+3^2+・・・+n^2=m^2
これは可能であるのは(n,m)=(24,70)のときだけであることが知られている.すなわち,
1^2+2^2+3^2+・・・+24^2=4900=70^2
===================================
相続く整数列1,2,3,4,5,・・・の大きさの異なる正方形による正方形充填問題について考えてみることにします.
1^2 +2^2 +3^2 +・・・+24^2 =24(24+1)(2・24+1)/6 =70^2
級数の公式:Σk^2 =n(n+1)(2n+1)/6をご存じの方も多いでしょうが,1からnまでの平方の和が平方数となるのはnが1か24の場合しかありません.25平方の等式ともいうべきこの等式はリュカの問題(1873年)として知られています.y^2 =x(x+1)(2x+1)/6の唯一自明でない整数解は(24,70)で,それ以外の自明な解がないことは楕円関数やペル方程式を使って証明されています.
===================================