■ピザの分割(その32)

【5】円周上のn点

円周上にn点をとり,円周上の点同士をすべて互いに弦で結ぶ.その際,円の分割によってできる領域が最も多くなるようにする.最大分割領域数Mnはいくつになるか?

円周上に1個の点をとっても,円は分割されず,領域数は1であるが,円周上に2個の点をとり,点同士を線で結ぶと円は2つの領域に分割される(領域数2).

 円周上に3個の点をとり,点同士を線で結ぶと円は4つの領域に分割される(領域数4).円周上に4個の点をとり,点同士を線で結ぶと円は8つの領域に分割される(領域数8).円周上に5個の点をとり,点同士を線で結ぶと円は16個の領域に分割される(領域数16).

M1=1,M2=2は明らか.また,円に内接する三角形,四角形,五角形を描くと

  M3=4,M4=8,M5=16

このことから,

  Mn=2^(n-1)

であると予想されます.しかし,この式ではM0=1/2となってしまい,M0=1とならないことが気にかかるところです.

 

ここまでは公比2の等比数列でしたが,n=6の場合を実際にやってみると,正六角形のように3本の線が1点で交わってしまう場合は最大領域数にならないのでNGですが,第6の点が既存の弦の交点を通らないように注意すると,点同士を線で結ぶと円は31個の領域に分割される(領域数31).M6=32ではなく,M6=31となることがわかります.

ここで

  Mn=2^(n-1)

は間違いであることに気づかされるのですが,円周上に7個の点をとり,点同士を線で結ぶと円は57個の領域に分割される(領域数57).M7=57

さらに点を増やしていくと,M8=99,M9=163,M10=256,M11=386,・・・と続く.

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