■ピザの分割(その6)

 円に内接するn角形にすべての対角線を引いたときにできる断片数についてはわかったが,それではピザの縁を切り取り,正n角形のピザを作ることにする.

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【1】正n角形の対角線の交点数は?

 正n角形の対角線に多重交点がなければI=nC4となります.nが奇数の場合は多重交点がないのでこれが正解ですが,nが偶数のときは中心では必ずn/2本の対角線が交わります.

 また,nが6以上の偶数の場合は必ず多重交点が存在します.多重度は最大でも7を超えないことが確認されていて,6重点以上はnが30の倍数でないと出現しません.

 この後は代数的な議論に加え,煩雑な場合分けと例外処理が必要となります.ここで,関数

  δm(n)=1  (nはmの倍数)

  δm(n)=0  (それ以外)

を用います.すなわち,nがmの倍数ならば1,それ以外ならば0となる関数です.

 正n角形の対角線の交点数の公式には,

  m=2,4,6,12,18,24,30,42,60,84,90,120,210

が出現し,次のようなものになります.

  I=nC4+(−5n^3+24n^2−70n+24)/24・δ2(n)+3n/2・δ4(n)+(−45n^2+262n)/6・δ6(n)+42n・δ12(n)+60n・δ18(n)+35n・δ24(n)−38n・δ30(n)−82n・δ42(n)−330n・δ60(n)−144n・δ84(n)−96n・δ90(n)−144n・δ120(n)−96n・δ210(n)

 たとえば,

  I(6)=13

  I(12)=301

  I(18)=1837

  I(180)=40841461

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【2】正n角形の対角線での断片数は?

 また,正n角形をすべての対角線で分断したときの断片数は,

  R=(n−1)(n−2)(n^2−3n+12)/24+(−5n^3+42n^2−40n−48)/48・δ2(n)−3n/4・δ4(n)+(−53n^2+310n)/12・δ6(n)+49n/2・δ12(n)+32n・δ18(n)+19n・δ24(n)−36n・δ30(n)−50n・δ42(n)−190n・δ60(n)−78n・δ84(n)−48n・δ90(n)−78n・δ120(n)−48n・δ210(n)

  R(6)=24

  R(12)=444

  R(18)=2466

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