■分割数の漸近挙動(その105)

ラマヌジャンはp(n)が満たす合同式について

 p(5n+4)=0  mod5

 p(7n+5)=0  mod7

 p(11n+6)=0  mod11

 p(25n+24)=0  (mod5^2)

 p(125n+99)=0  (mod5^3)

 p(49n+47)=0  (mod7^2)

 p(49n+33)=0  (mod7^2)

 p(49n+40)=0  (mod7^2)

 p(121n+116)=0  (mod11^2)

 p(599)=0  mod5^3

 p(721)=0  mod11^2

を予想し,それらを証明しています.

(証)φ(q)=Π(1-q^k)とおく.

  Σp(5n+4)q^n=5{φ(q^5)}^5/{φ(q)}^6

の右辺の展開を考えると合同式が証明される.

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ラマヌジャンは25=5^2,49=7^2,121=11^2であることに注目し

 δ=5^a・7^b・11^c,24λ=1 (modδ)のとき,

  p(mδ+λ)=0 (modδ) 

も予想しましたが,この予想は正しくない.反例を掲げる.

  δ=7^3,24・243=1 (mod7^3)であるが,7^3はp(243)を割り切らない.    

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5や7や11のような素数がなぜこのような合同式を生み出すかについては未だに謎とされています.分割数で成り立つ別の合同式としては,アトキンはp(17303+237)=0  mod13

を証明し、2000年に数学者ケン・オノが発見した

  p(54^4×13n+111247)=0  mod13

があります.驚いたことに,彼は無限個の合同式があることも証明したのです.(あらゆる素数の法このような合同式があることを証明、その1年後に6で割り切れないすべての法に対して同様の合同式が存在することを証明した)

 その後,ウィーバーが発見した式は次のようなものです.

  p(11864749n+56062)=0  mod13

  p(14375n+3474)=0  mod23

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