■分割数の漸近挙動(その17)
オイラーの恒等式,
Π(1−z^m)=Σ(−1)^nz^(3n^2+n)/2
=1−z−z^2+z^5+z^7−z^12−z^15+z^22+z^26−・・・
が,分割数の漸化式が
p(n)=p(n-1)+p(n-2)-p(n-5)-p(n-7)+p(n-12)+p(n-15)-・・・
を満たすことを意味している.
右辺のpは()内が0以上である限り続けられる.ただし,p(0)=1とみなす.
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オイラーは次の定理も証明している.
nの約数の和をσ(n)とするとき,
σ(n)=σ(n-1)+σ(n-2)-σ(n-5)-σ(n-7)+σ(n-12)+σ(n-15)-・・・
右辺のσは()内が0以上である限り続けられる.ただし,σ(0)=nとみなす.
たとえば,
σ(12)=σ(11)+σ(10)-σ(7)-σ(5)+σ(0)
=12+18−8−8+12=28
普通,σ(n)を求めるにはnの約数を求めなければならない(nの素因数分解を知る必要がある.しかし,この関係式を使うとその必要はなくなるのである.
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