■素数定理のための発見的議論(その17)
[1]ところで,なぜ1/7は長さ6の周期をもつのでしょうか?
(10^6−1)/7=142857
言い換えれば,フェルマーの小定理
10^k=1 (mod7)
となる最小のkを探していることになりますが,これは位数の定義と同じであって,起こり得る最長の周期p−1は,10がpの原始根であるときに起こるというわけです.
142857×7=999999
142857=999999/7=(10^6−1)/7
=10^6/7−1/7
=10^6α−α (α=1/7)
これは,αが循環小数
1/7=0.142857142857・・・
であることを意味しています,
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[2]循環小数の2分割和
1/7=0.142857142857・・・
(循環節:142857の長さ6)
の循環節の長さは偶数であることに注目し2分して,それを足してみると
142+758=999
1/17=0.0588235294117647・・・
(循環節:0588235294117647の長さ16)
の場合は,
05882352+94117647=99999999
驚いたことに9が並びます.このように分母が7以上の10を原始根とする素数で循環節の長さが偶数の場合,2分して足すと9が並ぶのです.
分子は1に限らないことにして
3/7=0.428571428571・・・
(循環節:428571の長さ6)
の循環節を2分して,それを足してみると428+571=999でしたが,循環節を3分して,それを足してみると
42+85+71=198=99×2
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[3]a/7の2分割和
分子は1に限らないことにして,循環節を2分して,それを足してみると
1/7の循環節:142857→142+758=999
2/7の循環節:285714→285+714=999
3/7の循環節:428571→428+571=999
4/7の循環節:571428→571+428=999
5/7の循環節:714285→714+285=999
6/7の循環節:857142→857+142=999
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[4]a/7の3分割和
分子は1に限らないことにして,循環節を3分して,それを足してみると
1/7の循環節:142857→14+27+58=99
2/7の循環節:285714→28+57+14=99
3/7の循環節:428571→42+85+71=198=99×2
4/7の循環節:571428→57+14+28=99
5/7の循環節:714285→71+42+85=198=99×2
6/7の循環節:857142→85+71+42=198=99×2
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