■15定理と290定理(その21)

 ラグランジュの定理:どんな自然数でも

  x^2+y^2+z^2+w^2

の形に書ける.それでは,どんな自然数でも

  x^2+2y^2+3z^2+4w^2

で書けるだろうか?

 ラグランジュの定理の一般化がラマヌジャンのリストである.それらは

  x^2+y^2+z^2+w^2からx^2+2y^2+5z^2+10w^2まで

すべてAx^2+By^2+Cz^2+Dw^2の形をしていて,54通りあることが知られている(ラマヌジャン).

 また,もう一つのラグランジュの定理の一般化の試みが「15定理」である.

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【1】15の定理と整数の表現(驚くべき定理)

 驚くべきことに,1996年,コンウェイとシュニーバーガーは正定値n元2次形式(変数nの数は任意とする)が1から15までのすべての整数を表せば,それがすべての正の整数を表すことを示した(15の定理).

 もっと限定していえば

  1,2,3,5,6,7,10,14,15

の9つの数を表現するならば,すべての正の整数を表現するという定理である.

 4変数2次形式では,たとえば,どんな自然数でも

  x^2+2y^2+3z^2+4w^2

で書けるのである.しかし,

  2w^2+3x^2+4y^2+5z^2

は1だけを表すことができない.

  w^2+2x^2+5y^2+5z^2

は15だけを表すことができない.

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