■五角数(その28)
5は多くの不思議な特徴をもつが、
日本では晴明桔梗など昔から伝わる家紋で一族を象徴する習慣があり、 西洋では城塞都市、砦、国防、魔除けの力の象徴でもあった。
5はフィボナッチ数列1,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,144,・・・の第5項でもある。
第10項は55であるが、この数列は急速に増大し、第20項は6765、第30項は832040ともなる。
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三角数Tn=n(n+1)であり、かつ、四角数であるものを求めよという問題はしばしば取り上げられるものであるが、
五角数Tn=n(3n-1)/2であり、かつ、四角数であるものを求めよという問題も考えられるところである。
最初の5つは
P1=1
P81=99^2
P7921=9701^2
P776161=950599^2
P76055841=93149001^2
であるが、たまにしか現れず、最後の2桁は交互に 01^2か99^2となるようだ。
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(Q1)△=□?,すなわち,三角数n(n+1)/2が完全平方数m^2となるnの値を求めよ.
(A1)n^2+n=2m^2
4n^2+4n+1=8m^2+1
(2n+1)^2=2(2m)^2+1
ここで,2n+1=p,2m=qとおくと
p^2−2q^2=1 (ペル方程式)
に帰着されます.
(p,q)=(3,2),(17,12),(99,70),(577,408),(3363,2378),・・・
→(n,m)=(1,1),(8,6),(49,35),(288,204),(1681,1189),・・・nは完全平方と完全平方の2倍を交互に繰り返します.
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(Q2)五角数n(3nー1)/2が完全平方数m^2となるnの値を求めよ.
(A1)3n^2ーn=2m^2
うまくペル方程式に持ち込めない・・・
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【2】△=□とペル方程式
△=Tn(三角数),□=平方数
8△+1=□
△=□,すなわち,三角数自身が平方数となるためには
8x^2+1=y^2
この一般解は
1/32{(17+12√2)^n+(17−12√2)^n−2}
で与えられる.
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以前、三角数かつ五角数かつ六角数である最小の数nが40755であることを計算したことがある。
つまりn=p(p-1)/2=(3q^2-q)/2=2r^2-rを満たす最小のnである。
三角数においてp=2rとおくと
2r(2r-1)/2=r(2r-1)であるから、五角数かつ六角数としても同値である。
四角数かつ五角数となるnはいくつになるのだろうか?
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[1]三角数:n(n+1)/2
[2]四角数:n^2=n(2n−0)/2
[3]五角数:n(3n−1)/2
[4]六角数:n(4n−2)/2
[5]七角数:n(5n−3)/2
[6]八角数:n(6n−4)/2
例えば
四角数かつ五角数ならば20角数n(18n-16)/2
五角数かつ六角数ならば30角数n(28n-26)/2を考えれば解けるのであればよいが、問題を複雑にするだけであろう。
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[4]六角数:n(4n−2)/2=四角数ならば
2n^2-n=N^2
4a^2n^2-2a^2n+b^2=(2an-b)^2
2a^2=4ab
b=1,a=2とすればペル方程式に帰着される
16n^2-8n+1=8N^2+1
(4n-1)^2-2(2N)^2=1
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[5]七角数:n(5n−3)/2=四角数ならば
5n^2-3n=2N^2
25a^2n^2-15a^2n+b^2=(5an-b)^2
15a^2=10ab
b=3,a=2とすればペル方程式に帰着される
100n^2-60n+9=40N^2+9
(10n-3)^2-10(2N)^2=9
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[6]八角数:n(6n−4)/2=四角数ならば
3n^2-2n=N^2
9a^2n^2-6a^2n+b^2=(3an-b)^2
6a^2=6ab
b=1,a=1とすればペル方程式に帰着される
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