■パラメータ解(その15)

 三角数であり平方数であるものは無限に存在します.それでは,

[1]3角数であり5角数であるものは?

[2]3角数であり6角数であるものは?

[3]3角数かつ5角数かつ6角数であるものは?

などいろいろな問題を作ることができますが,どのようにして解いたらいいでしょうか?

 ちなみに,3角数かつ5角数かつ6角数である最小の数

  n=p(p−1)/2=(3q^2−q)/2=2r^2−r

は,40755だそうです.

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[1]3角数であり平方数であるものは無限に存在します.

(証明)1/2y(y+1)=x^2,すなわち,

  (2y+1)^2−2(2x)^2=1

をみたす自然数の組(x,y)が無限にあることいえばよい.

 自然数an,bnを(1+√2)^n=an+bn√2によって定義すると,

  an^2−2bn^2=(an+bn√2)(an−bn√2)

         =(1+√2)^n(1+√2)^n=(−1)^n

また,(1+√2)^nの展開を考えると,

  an=1+(偶数),bn=n+(偶数)

よって,nを偶数にとるとan^2−2bn^2=1,anは奇数,bnは偶数.

そこで,y=(an−1)/2,x=bn/2とおくと,

  (2y+1)^2−2(2x)^2=1

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 それに対して,

[2]1以外の3角数は立方数ではありません.

 1/2y(y+1)=x^3は,(2y+1)^2=(2x)^3+1と書き換えられるから,楕円曲線y^2=x^3+1の整数解に関する主張だと解釈できる.実は,これには整数点は(2,±3),(0,±1),(−1,0)の5つしかありません.また,この楕円曲線には有理点もやはりこの5つしかないのです.このことから,命題「1以外の3角数は立方数ではない」は正しい.

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