■パラメータ解(その6)
連続する整数の積n(n+1)は平方数にはなりません.また,平方数n^2は2つの三角数の和として表すことができます.
n^2=n(n+1)/2+n(n−1)/2
これらのことから,1以外の三角数は平方数ではないと思われがちですが,実は・・・
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[1]3角数であり平方数であるものは無限に存在します.
(証明)1/2y(y+1)=x^2,すなわち,
(2y+1)^2−2(2x)^2=1
をみたす自然数の組(x,y)が無限にあることいえばよい.
自然数an,bnを(1+√2)^n=an+bn√2によって定義すると,
an^2−2bn^2=(an+bn√2)(an−bn√2)
=(1+√2)^n(1+√2)^n=(−1)^n
また,(1+√2)^nの展開を考えると,
an=1+(偶数),bn=n+(偶数)
よって,nを偶数にとるとan^2−2bn^2=1,anは奇数,bnは偶数.
そこで,y=(an−1)/2,x=bn/2とおくと,
(2y+1)^2−2(2x)^2=1
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それに対して,
[2]1以外の3角数は立方数ではありません.
1/2y(y+1)=x^3は,(2y+1)^2=(2x)^3+1と書き換えられるから,楕円曲線y^2=x^3+1の整数解に関する主張だと解釈できる.実は,これには整数点は(2,±3),(0,±1),(−1,0)の5つしかありません.また,この楕円曲線には有理点もやはりこの5つしかないのです.このことから,命題「1以外の3角数は立方数ではない」は正しい.
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