■相転移の幾何学(その23)

【3】平行多面体元素定理

このような考え方は,フェドロフの定理に対する疑義でもある.もし,5種類ある平行多面体自身がひとつのブロックで構成できるなら,自然界のレゴ・ブロックは1種類ということになる.そんな都合のいい多面体が存在するかどうか,当初は半信半疑というよりはむしろ懐疑的に思われていたが,そのようなブロックは実在する.

その多面体は奇妙な形の5面体であることから,ペンタドロンと名付けられた.ペンタドロンを元素記号に模してσで表すことにすると,立方体,6角柱,菱形12面体,長菱形12面体,切頂8面体はそれぞれσ12,σ36,σ192,σ384,σ48で構成されることになる.

[定理]平行多面体の元素数は「1」である

===================================