■相転移の幾何学(その22)
【2】結晶の相転移
結晶格子は不変ではなく,金属結晶に鍛冶(鍛造冶金)を施すと結晶格子といえども不変骨格たり得ず,たとえば面心立方格子(最密充填)から体心立方格子(最疎被覆 )に移行する(相転移).その途中,単純立方格子を経由しているかもしれない.もちろん個々の原子の振る舞いを直接確認することはできないが,その状態移行では空間の連続的な運動が起こらなければならない.
このことから,面心立方格子(菱形12面体),体心立方格子(切頂8面体),単純立方格子(立方体)を仲介する多面体が存在するはずであると考えるのは自然な発想であろう.さらに6角柱と長菱形12面体も含め,平行多面体全体にまで拡張して,それらをすべて仲介する多面体を求めたい.
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