■オクテット・トラス構造(その2)
正三角形面から構成される柱状構造物について・・・
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[1]正四面体の面と面を接合すると,正三角形面から構成されるねじれた柱を作ることができる.この柱状構造物はtetrahelixあるいはBoerdijk-Cpxeter helixなどと呼ばれ,その稜線は3本の立体らせんを描く.
この構造物の最も重要な構造定数はねじれ角である.
arccos(−2/3)=131.8°
と計算される.ゆるやかにカーブする稜線の角度とは異なることに注意.
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[2]正八面体や正二十面体からも柱状構造物を作ることができる.この柱はねじれず,また,水平面に対して直立する構造体となる.
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[3]正四面体の二面角は70.54°,正八面体の二面角は109.46°であり,正四面体と正八面体を組み合わせることによって,オクテット・トラス(octet truss)と呼ばれる柱状構造物を得ることができる.オクテット・トラスは水平面に対して斜行する柱をなす.
前二者は非凸面を有するが,これに非凸面はなく,剛性の高いフレームとしてよく知られている.また,体積に比して重量が低いトラスを構成することができるという利点がある.
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北欧や東欧のクリスマス飾り「ヒンメリ」にも正四面体と正八面体を組み合わせて作るオクテット・トラス構造を見ることができる
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