■テンセグリティ構造(その5)

テンセグリティ構造(張力統合体構造)とはフラーが張力(tension)と統合(integrity)から作った造語である。彫刻家のスネルソンによって考案された棒とひもの組み合わせによる構造で、フラーによって広められた。おそらく、最初のテンセグリティ構造は帆船のマストと船の先端・船尾をロープでつないだ構造であったと思われる。

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【1】6本の矢

正20面体の黄金比に関する性質を利用して、正20面体のテンセグリティ・モデルを創生することができる。以下の写真は山ア 憲久さん(積み木インテリアギャラリー)による「6本の矢」からなるもので、単位立方体のそれぞれの面に長さφの木を直交3方向に配置したものである。合計12個の矢の端点を輪ゴムでつなぐと、正20面体が出来上がる。正20面体を形作る30本の辺の中には冗長なものがあるので、それを取り除くと24本の辺だけである。輪ゴムを使って空間菱形ができるように頂点を連結するのである。結局、6本の木に対して6個の輪ゴムを使うことになる。

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6本の矢は「イエッセンの20面体」と言われていますが、どのように計算するのか教えていただけるとうれしいです。(山ア 憲久)

正20面体を非平面菱形に置き換えた非凸多面体になっていただけなので、計算は簡単です(佐藤郁郎)

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図では棒の長さが4で、棒の間隔が2になっているが,正20面体にしたいならば棒の長さ2,棒の間隔を2/φにしなければならない

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正20面体でないことは確かですが、

位相的には平行な棒の間隔は3組が等しければいいように思いますが、1:2になるというのはなぜでしょうか?(山ア 憲久)

1:2は単にに計算しやすさからきているのだと思います

輪ゴムでやっているので正20面体にすることは困難ですが、もう少し大きなものをひもを使って正確に正20面体になるものを作るのだとしたら、ちゃんと計算しておいた方がいいかもしれません。(佐藤郁郎)

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