■フェルマーの最終定理と有限体(その127)

ラマヌジャンのτ関数は

Δ=qΠ(1-q^n)^24=Στ(n)q^n, (|q|<1)

に現れる。ラマヌジャンはそのゼータ関数として

L(s,Δ)=Στ(n)/n^s を考え、

オイラー積として

L(s,Δ)=ΠLp(s,Δ)

Lp(s,Δ)=(1-τ(p)p^-s+p^11-2s)^-1

局所リーマン予想として

Lp(s,Δ)=∞→Re(s)=11/2・・・これは|τ(n)|≦2p^11/2と同値である

を予想した

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オイラー積は翌年1917年、モーデルによって証明された

局所リーマン予想はラマヌジャン予想として有名になったが、それが証明されたのは60年近く後の1963年

ドリーニュはこれが正しいことを証明した.

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【2】ラマヌジャンの分割数と判別式

 τ(p)はpが増加するとき,急激に増加するのですが,1974年,ドリーニュによって,ラマヌジャン予想,

  |τ(p)|<2p^(11/2)

が証明されています.この式はp^(-s)=xとおいた2次式

  1-τ(p)x+p^11x^2

の虚根条件(判別式:τ(p)^2-4p^11<0)となっていることに注意して下さい.

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