■フェルマーの最終定理と有限体(その91)

  exp(π√163)=262537412640768743.99999999999925007・・・

この問題は一見するとまったく異なる問題,

  x^2−x+41

はx=1,2,・・・,40に対して,すべて素数値をとる,という問題に関係しています.

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【1】2次形式

  2次形式ax^2+bxy+cy^2がどのような整数を表現できるか考えます.

[x]=[s,t][X]

[y] [u,v][Y],sv−tu=1で変数変換します.このとき,

A=as^2+bsu+cu^2

B=2ast+b(sv+tu)+2buv

C=at^2+btv+cv^2

とおくと,

  ax^2+bxy+cy^2=AX^2+BXY+CY^2

とばって,両者は同じ数を表現する(同値).

 また,両者の判別式も等しく

  D=b^2−4ac=B^2−4AC<0

となる.

 このことから,2次形式ax^2+bxy+cy^2の判別式

  D=b^2−4ac

の値が等しくなる同値でない2次形式の個数を「類数」と呼ぶ.

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【2】類数

 類数の研究はラグランジュとガウスに始まる.とくに興味が持たれるのは類数の値が1となるDがどれくらいあるかであった.

 その研究は徐々に進展し,1950年代になってヘーグナー,1967年にはスターク,ベイカーによって,類数1をもつDは9つしかないことが示された.

 D=−3,−4,−7,−8,−11,−19,−43,−67,−163

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