■フェルマーの最終定理と有限体(その87)

  π≒6/5・φ^2

と近似できる.

  exp(π)≒20+π

  π^4+π^5≒exp(π)

というのもある.

 そして最も見事なのが

  exp(π√163)=262537412640768743.99999999999925007・・・

である.整数との差はわずか1兆分の1未満である.

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 −d=43,67,163

はとても面白い性質をもっています.

  x=exp(π√d)

が数値的にとても整数に近くなりうるというものです.

  exp(π√43)=884736743.999777・・・

  exp(π√67)=147197952743.99999866・・・

  exp(π√163)=262537412640768743.99999999999925007・・・

 これは決して偶然の一致ではありません.xに対しては

  x−744+196884/x−21493760/x^2+・・・

がぴったり整数になることがわかっています.これらの係数は重さ0のモジュラー関数においてq→−1/xとしたものです.

 xが大きいほど後半の項は小さな値となるので,x自身は極めて整数(実は立方数)に近い数になるというわけです.

  exp(π√43)=960^3+744−ε

  exp(π√67)=5280^3+744−ε

  exp(π√163)=640320^3+744−ε

 exp(π√163)は,1965年のエイプリル・フールのジョークとして,マーチン・ガードナーは整数だと主張し,さらに,冗談で1914年のラマヌジャンの論文に書かれてあるとしました.それ以降,exp(π√163)はラマヌジャン定数という名前で呼べれるようになったとのことです.

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