■ブラーマグプタ・バースカラ・チャクラバーラ法(その55)

[Q]92a^2+1が平方数b^2となるような,整数a,bを求めよ.

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【1】チャクラバーラ法

チャクラバーラ法は近い方程式の解を見つけることから出発する

x=a,y=bがひとつの小さい数値kに対するNx^2+k=y^2の解であるとする

たとえばx=1,y=mはNx^2+(m^2-N)=y^2の解である。

このときブラーマグプタの恒等式より

N(am+b)^2+(m^2-N)k=(bm+Na)^2

x=(am+b)/k,y=(bm+Na)/kはNx^2+(m^2-N)/k=y^2の解になっている。

m=10,N=92 61+(64-61)=64 a=1,b=10,k=b^2-Na^2=8

a=1,b=10、k=b^2-Na^2=8

mをam+bがkで割り切れるようにとるとbm+Naもkで割り切れることになり、

x=(am+b)/k,y(bm+Na)/kはNx^2+(m^2-N)/k=y^2の解であって、(m^2-N)/kもまた整数である。

そこで、(m^2-N)/kがkよりも小さくなるように工夫すれば、この操作の繰り返しによりNx^2+1=y^2の整数解が得られることになる。

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(m+10)/8が整数となるものの中で、m^2-92ができる限り小さくなるものを見つけ出した→m=14

→a=(m+10)/8=3,b=(10m+92)/8=(140+92)/8=29,k=841-92・9=13

(3m+29)/13が整数となるもののなかで、m^2-92ができる限り小さくなるようなものはm=12

→a=(3m+29)/13=5,b=(29m+92・3)/13=(348+276)/8=48,k=2304-92・25=4

(5m+48)/4が整数となるもののなかで、m^2-92ができる限り小さくなるようなものはm=8

→a=(5m+48)/4=22,b=(48m+92・5)/4=(384+460)/4=211,k=44521-92・484=7

(22m+211)/7が整数となるもののなかで、m^2-92ができる限り小さくなるようなものはm=13

→a=(22m+211)/7=71,b=(211m+92・22)/7=(2743+2024)/7=681,k=463761-92・5041=11

(71m+681)/11が整数となるもののなかで、m^2-92ができる限り小さくなるようなものはm=9

→a=(71m+681)/11=120,b=(681m+92・71)/11=(6129+6532)/11=1151,k=1324801-92・120・120=1

したがって,(x,y)=(1151,120)はペル方程式の整数解となる.

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