■方ベキの定理(その15)
(その13)と比較されたい.
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[4]焦点を共有する2次曲線
[a]任意の2点を与えると,これを焦点とする無数の楕円および双曲線が描ける.このとき,楕円同士,双曲線同士は交わらないが,任意の楕円と双曲線は直交する.
x^2/(a^2+λ)+y^2/(b^2±λ)=1
共焦点円錐曲線族を考える.点P(x,y)は直線F1F2上にないものとする.点Pを楕円と双曲線が通るとき,そのパラメータをλ1,λ2とするとき,
P(λ1,λ2)
を楕円座標と呼ぶ.このとき楕円と双曲線は互いに直交する.
デカルト座標は楕円座標を使って
x^2=−(a^2+λ1)(a^2+λ2)/(b^2−a^2),
y^2=−(b^2+λ1)(b^2+λ2)/(b^2−a^2)
と表される.
[b]任意の1点とそれを通る直線を与えると,これを焦点対称軸とする無数の放物線が描ける.このとき,向きが異なる任意の放物線は直交する.
焦点を(e,0)とし,x軸に垂直な準線をもつ放物線族の方程式は
y^2=(e+λ)(x+λ)
となる.
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[5]焦点を共有する2次曲面
[a]楕円面と一葉双曲線と二葉双曲面は直交曲面をなす.
x^2/(a^2+λ)+y^2/(b^2+λ)+z^2/(c^2+λ)=1
3次元においては,
x^2/(a^2+λ)+y^2/(b^2+λ)+z^2/(c^2+λ)=1
で,楕円面と一葉双曲線と二葉双曲面を含む.
−c^2<λ<−b^2のとき,二葉双曲面
−b^2<λ<−a^2のとき,一葉双曲面
−a^2<λのとき,楕円面
これら3つの共焦点2次曲面は互いに直交する.
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池に小石を投げ込むと同心円の波紋が広がる。2つの小石を投げ込むと波紋が互いに交わり、その干渉模様は焦点を同じくする楕円と双曲線になる。
そして、楕円と双曲線が交わるときには常に直交するという性質を持つのである。
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