■チェバと円定理(その38)

 シュタイナ−は14才まで読み書きを習わなかったのですが,有名な教育者ペスタロッチのもとで学やいなや,すっかり数学の虜になり,多くの美しい定理を発見しました.

 そのひとつが,シュタイナーの定理

「小円を大円の内部におき,この2つの円の中間に次々に接する円列を作る.たいていの場合,最後の円は重なってしまい,この円列は互いに接する円環をなさない.しかしときとして完全な円環をなす場合がある.このとき,最初の円をどこに選ぼうとも完全な円環をなす.」です.

 シュタイナーが考えた証明法は,最初の2つの小円と大円を反転して,2つの同心円に変換するというものです.しかし,驚くべきはこれだけではなく,完全な円環をなす場合,

[1]円鎖の中心を結ぶとある楕円上に並ぶ

[2]円鎖同士の接点はある円上に並ぶ

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