■素数の分解(その111)

 以下,結果だけを紹介します.

[1]Q(√−1)

  (−1/p)=(−1)^{(p-1)/2},p≠2  (第1補充法則)

ですから,

   p=1(mod4) →  1

   p=3(mod4) → −1

   それ以外のとき   →  0

  L(s,χ)=1/1^s−1/3^s+1/5^s−1/7^s+・・・

[2]Q(√2)

  (2/p)=(−1)^{(p^2-1)/8},p≠2  (第2補充法則)

   p=1,7(mod8) →  1

   p=3,5(mod8) → −1

   それ以外のとき     →  0

  L(s,χ)=1/1^s−1/3^s−1/5^s+1/7^s+・・・

[3]Q(√−2)

  (−2/p)=(2/p)(−1/p)=(2/p)(−1)^{(p-1)/2}

   p=1,3(mod8) →  1

   p=5,7(mod8) → −1

   それ以外のとき     →  0

  L(s,χ)=1/1^s+1/3^s−1/5^s−1/7^s+・・・

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 たとえば,Q(√2)においては,p=1,7(mod8)なる素数が

  7=(3+√2)(3+√2)

  17=(5+2√2)(5−2√2)

  p=x^2−2y^2

 Q(√−2)においては,p=1,3(mod8)なる素数が

  3=(1+√−2)(1−√−2)

  11=(3+√−2)(3−√−2)

  p=x^2+2y^2

のように分解されます.

 こうして冒頭に掲げた類体論の話に至るのです.

  「4k+1の形の素数はx^2^+y^2の形に書ける」

  「6k+1の形の素数はx^2^+3y^2の形に書ける」

  「8k+1の形の素数はx^2^+2y^2の形に書ける」

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