■ランダウの第1問題(その16)
55より大きい数は,4n+3型素数の和で表される.161より大きい数は,6n−1型の異なる素数の和で表される.205より大きい数は,6n+1型の異なる素数の和で表される.それに対して,4以上のどんな偶数も必ず2個の素数の和として表される(ゴールドバッハ予想)
ゴールドバッハ予想は2つの異なる予想に分けられる.
[1]偶数ゴールドバッハ予想
2より大きいすべての偶数は2つの素数の和である.
[2]奇数ゴールドバッハ予想
5より大きいすべての奇数は3つの素数の和である.
[1]から[2]が導き出せるが,[2]→[1]は成り立たない.偶数ゴールドバッハ予想に関して,陳景潤は1973年に,十分大きな偶数は2つの素数の和で表せるか,素数と半素数(2つの素数の積)の和で表せるかのいずれかであることを証明した.強弱どちらの予想もいまだ解決されていなかったのであるが,・・・
=================================
[Q]8以上の偶数は2個の奇素数の和で書けるか?
[Q]5より大きい整数は2個の素数の和で書けるか?
は未解決の難問として有名である.
[Q]7より大きい奇数は3個の素数の和で書けるか?
はゴールドバッハ予想の弱い形(弱予想)というものであるが,2013年,ペルーの数学者ヘルフゴットにより証明された.
ゴールドバッハ自身はもともとオイラーへの手紙に以下の予想=強ゴールドバッハ予想の言いかえ
6以上の整数はすべて3つの素数の和である.
を記しています。6以上の整数を7以上の奇数と条件を弱めたので、弱ゴールドバッハ予想と呼ばれています
===================================