■素数生成多項式(その18)

オイラー自身、素数をかなりの確率で生成する公式n2 +n+41を発見しています。この公式はn=0のとき素数41、n=1で素数43、n=2で素数47を与えます。このようにしてnが0から39までのどのnをとってもオイラーの公式はすべて素数を与えます。オイラーの公式はn=40で1681=412 となって破綻しますが、1000万以下のnに対して47.5%の確率で素数を生成します。この事実を確認するのは簡単ですが、しかしオイラーはどうやってこんな事実を見つけだしたのでしょうか。また、そうなる真の理由は何でしょうか。

ウラムは自然数を四角いらせん状に配列させるとn2 +n+41型の素数の多くはその対角線上に分布していることを確認しました。ランダムに分布しているように見える素数が四角い渦巻きの対角線上に規則的に分布していたことは驚くべきことです。ウラムは、また、1000万以下のnに対して4n2 +170n+1847が46.6%、4n2 +4n+59が43.7%の確率で素数を生み出すことを突き止めています。

 オイラーの公式n2 +n+41のnをn−1に変換すればn2 −n+41、n−40に変換すればn2 −79n+1601が与えられます。1変数の2次多項式ではn2 +n+17や2n2 +29なども高い確率で素数を生成します。他にも素数をよく生成する式が昔から知られていて

  ルビーの2次式:f(x)=|36x^2−810x+2753|  (x=0〜44)

  フロベニウスの2次式:f(x)=2x^2+2x+19

などがあげられます.

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