■素数魔方陣(その51)
スー・モース数列は整数論のおもしろい問題とも関係している。
整数を2つの集合に分け,それぞれのベキ乗の和が等しくなる等式を探す問題はプルーヘ・タリー・エスコット問題と呼ばれる.
コラム「2乗和が等しい数列」では
1から8までのすべての数字を含む排他的数列
{an}={1,4,5,8}
{bn}={2,3,6,7}
2^0+3^0+5^0+8^0=1^0+4^0+6^0+7^0=4
2^1+3^1+5^1+8^1=1^1+4^1+6^1+7^1=18
2^2+3^2+5^2+8^2=1^2+4^2+6^2+7^2=102
1から16までのすべての数字を含む排他的数列
{an}={1,4,6,7,10,11,13,16}
{bn}={2,3,5,8,9,12,14,15}
1+4+6+7+10+11+13+16=2+3+5+8+9+12+14+15=68
1^2+4^2+6^2+7^2+10^2+11^2+13^2+16^2=2^2+3^2+5^2+8^2+9^2+12^2+14^2+15^2=748
1^3+4^3+6^3+7^3+10^3+11^3+13^3+16^3=2^3+3^3+5^3+8^3+9^3+12^3+14^3+15^3=9248
などを取り上げた.
これらの具体的なアルゴリズムは,スー・モース数列と関係しているのである.
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{an}={1,3,5,7}
{bn}={2,4,6,8}
からはじめて,4個ずつ{}するとき,
{an}={2,3,5,8}
{bn}={1,4,6,7}
2+3+5+8=1+4+6+7=18
2^2+3^2+5^2+8^2=1^2+4^2+6^2+7^2=102
結局,両端の2項あるいは中央の2項の入れ替えになっている.これ以外の組み合わせはないだろうか?
4個ずつ{}するとき,{+−−+},{−++−}の他に
{+−+−},{−+−+}
も考えられるが,{+−−+},{−++−}だけで1から32までのすべての数字を含む排他的数列では4乗和も等しくなるかどうか調べてみたところ,結論としては
{an}={+−−+,−++−,−++−,+−−+}
{bn}={−++−,+−−+,+−−+,−++−}
ということになる.
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任意の整数nに対して、m=0,1,2,・・・,n-1のそれぞれで、
Σ(-1)^tk-1k^m=0が成り立つのである。
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