■素数等差数列(その44)
素数pに対して2からpまでの素数の積を素数階乗とよぶ。
p#=2・3・5・・・p
5#=2・3・5=30=5・6
7#=2・3・5・7=210=14・15
11#=2・3・5・7・11=2310
17#=2・3・5・7・11・13・17=510510=714・715
23#=2・3・5・7・11・13・17・19・23=223092870
p#-1が素数となるpは,3,5,11,13,41,89,317,337,991,1873,2053,2377,4093,4297,4583,6569などが知られている。
p#+1が素数となるpは,2,3,5,7,11,31,379,1019,1021,2657,3229,4547,11549,13649などが知られている。
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素数階乗は素数等差数列の公差に現れる。
長さ3,公差2{3,5,7}
長さ4,公差6{5,11,17,23}
長さ5,公差6{5,11,17,23、29}
長さ6,公差30{7,37,67,97,127,157}
長さ7,公差150{7,157,307,457,607,757、907}
長さ8,公差210{199,409,617,829,1039,1249,1459,1669}
長さ9,公差210{199,409,617,829,1039,1249,1459,1669、1879}
長さ10,公差210{199,409,617,829,1039,1249,1459,1669、1879、2089}
長さ11,公差13860
{110437,124297,138157,152017,165811,179737,・・・、235177,249037}
長さ12,公差13860
{110437,124297,138157,152017,165811,179737,・・・、235177,249037、262897}
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長さの大きい素数等差数列としては
長さ26,公差23681770・23#、初項43142746595714191
長さ26,公差166143654・23#、初項260947961525929049
長さ26,公差267460371・23#、初項36621451562941339
長さ27,公差81292139・23#、初項224584605939537911
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長さ5,公差6{5,11,17,23、29}
長さ6,公差30{7,37,67,97,127,157}
公差はいくつでもよいものとして、もっと長い素数等差数列はあるだろうか?
実はどんな長い有限個を考えたとしても、その個数だけ間隔に並ぶ素数は必ず存在する(グリーン・タオの定理)
とはいえ、知られている素数等差数列の長さは最大27である。長さの大きい素数等差数列の実例を見つけることは難しいかもしれないが
それでも存在性だけは保証できるというのである。与えられた素数等差数列の長さは与えられた初項の大きさをを超えることができない
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また、等差性は加法によって定まる概念であり、素数は乗法によって定まる概念であるから、この問題は加法と乗法の絡み合いに関する問いであるととらえることができる
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