■素数等差数列(その5)

[1]4943+60060・kは0≦l≦12に対して素数となる.

[2]23143+30030・kは0≦l≦11に対して素数となる.

[3]121174811+30・kは0≦l≦5に対して素数となる.

[4]8297644387+4180566390・kは0≦l≦18に対して素数となる.

[5]407531380253+60564864360・kは0≦l≦18に対して素数となる.

 連続した素数で等差数列をなすものが,どんな長さに対しても存在するという定理がある.

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【1】グリーン・タオの定理

 有名な素数定理(PT)は,漸近分布の形で

  π(x)〜x/logx

と表すことができます.素数は無限個存在し,そして等差数列{a+kn}にも素数は無限に含まれるのですが,素数pでa+knの形のものの分布問題がディリクレの算術級数定理です.

  π(x;a,n)〜C・x/logx   C=1/φ(n)

 算術級数定理は素数定理を精密化したもので,初項aの取り方にはよらないのですが,ここで,オイラーの関数φ(n)は1からn−1までの整数のうち,nと互いに素になるものの個数

  φ(n)=#(Z/nZ)

として定義されます.たとえば,n=7の場合,1,2,3,4,5,6なのでφ(7)=6,n=10の場合1,3,7,9がそうなのでφ(10)=4となります.

 ここで,素数のみからなる等差数列,

  a,a+d,・・・,a+(n−1)d

において,「任意に長いn個の素数の等差数列が存在する.」(グリーン・タオの定理:2004年)

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