■arccos(1/3)/πは有理数であるか? (その4)

【3】正十二面体の場合

[Q]角δがtanδ=−2を満たすならば,δはπの有理数倍ではない.

[A]

  tanδ=−2

  tan2δ=4/3

  tan3δ=−2/11

  tan4δ=−24/7

  tan5δ=−38/41

  tannδ=a/b

ならば

  tan(n+1)δ=(a−2b)/(2a+2b)

  Z12=−√5/5+√20/5i

  z+√5/5=−i√20/5

より,Z12は2次方程式5z^2+2√5z+5=0の解である.

 そこで,この分数の(a,b)=(−2,1)から出発して,(分子,分母)=(a−2b,2a+b)を(mod 5)でみると

  (−2,1)=(3,1)

  (−4,−3)=(1,2)

  (2,−11)=(2,4)

  (24,−7)=(1,3)

  (38,−41)=(3,1)

の4ステップの繰り返しになることがわかる.したがって,a,bのどちらも0にはなり得ず,tannδ≠0,∞となる.

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