■連分数展開の第n近似分数(その189)
【8】ユークリッドの互除法の測度論
ユークリッドの互除法では2つの正整数m,nがあるとき,その最大公約数dとの間で
am+bn=d
を成り立たせることができることを示している.
a>bとする.ユークリッドの互除法のアルゴリズムは(a:b)に対して (b:a−mb)
で置換するというものである.これを,
(a:b)=(b:a−mb)
と書くことにする.
これにより,連分数列
[m0:m1,m2,m3,・・・]
が生起される.すなわち,ユークリッドの互除法は連分数と関連していて,その部分商がaになる確率は
log2(1+1/a)−log2(1+1/(a+1))
=log2((a+1)^2/((a+1)^2−1))
で与えられます.
a=x,b=1とおくと
x:1=1:x−m
x^2−mx−1=0
これはどこか見覚えのある式であって,仮にa=τ,b=1とおくと
τ:1=1:τ−1
となることから,ユークリッドの互除法と黄金比の関係が示唆されるのである.
x={m+(m^2+4)^1/2}/2
であるから
[1]m=m0=m1=m2=・・・=1のとき(黄金比)
x={1+√5}/2
[2]m=m0=m1=m2=・・・=2のとき(白銀比)
x={2+√8}/2=1+√2
[3]m=m0=m1=m2=・・・=3のとき(青銅比)
x={3+√13}/2
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