■3次元の回転(その1)

【1】3次の回転行列

 各軸周りの回転角θをオイラー角と呼ぶ.回転行列は

     [1,   0,   0 ]

  R1 =[0, cosθ,sinθ]

     [0,−sinθ,cosθ]

     [cosθ,0,−sinθ]

  R2 =[  0, 1,   0 ]

     [sinθ,0, cosθ]

     [ cosθ,sinθ,0]

  R3 =[−sinθ,cosθ,0]

     [   0,   0, 1]

として,A=R1R2R3のようなものを考える.

 空間を回転させる行列で直交変換となっているパラメータ数が3つの「回転」かつ「直交」行列として

  (1)オイラー角に基づくもの

  (2)ロール・ピッチ・ヨーに基づくもの

がある.(1)はz軸まわりの回転α→新しいy軸まわりの回転β→新しいz軸まわりの回転γ,(2)はz軸まわりの回転φ→新しいy軸まわりの回転θ→新しいx軸まわりの回転ψの3段階によって表すもので,両者に本質的な違いはない.いずれにせよ,軸周りの回転の順番を変えると結果が違ってしまう.

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