■18世紀における微積分(その94)

 ルーローの三角形PQRはいかなる向きにおいても1辺の長さがPQと等しい正方形ABCDに内接する.AB=PQ=2aとして,ルーローの三角形の重心の軌跡を求めよ.

  [参]阿原一志「考える微分積分」数学書房

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 (その93)の計算は尻切れトンボになってしまったが,もっとパラメータを減らせることがわかる.

 正方形の中心を原点とする.

  P(x,a),Q(−a,y),R(X,Y)

とおくと,PQ=2aであるから

  (x+a)^2+(y−a)^2=4a^2 → y=f(x)

 ルーローの三角形の重心G(ξ,η)は

  (ξ,η)=((X+x−a)/3,(Y+y+a)/3)

であるが,PQの中点M((x−a)/2,(y+a)/2)とRを結ぶ線分の1/3にあり,MRはPQと直交することより,

  (y−a)/(x+a)・((y+a)−2η)/((x−a)−2ξ)=1

 MR=√3a,MG=√3a/3より,

  ((x−a)−2ξ)^2+((y+a)−2η)^2=4a^2/3

 また,PG=QG=2√3a/3aより,

  (ξ−x)^2+(η−a)^2=(ξ+a)^2+(η−y)^2=4a^2/3

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  (y−a)^2/(x+a)^2=4a^2/(x+a)^2−1

  ((y+a)−2η)^2/((x−a)−2ξ)^2=4a^2/3((x−a)−2ξ)^2−1

より,

  (4a^2/(x+a)^2−1)(4a^2/3((x−a)−2ξ)^2−1)=1

 (ξ,η)の軌跡が2次曲線(楕円)であることを示せればよいが,ここまでくれば求まる(はずである).

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