■既約性判定基準(その210)
【1】2^m元ガロア体の原始多項式
m=4の場合はπ(x)=1+x+x^4を用いたが、
m=2の場合、π(x)=1+x+x^2
m=3の場合、π(x)=1+x+x^3
m=4の場合、π(x)=1+x+x^4
m=5の場合、π(x)=1+x^2+x^5
m=6の場合、π(x)=1+x+x^6
を用いることによって実現される。
1+x+x^5はGF(2)上で既約ではなく、(1+x^2+x^3)(1+x+x^2)と因数分解される
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F2から拡大体F4を作る。
可約多項式は
(x+0)(x+0)=x^2
(x+0)(x+1)=x^2+x、
(x+1)(x+1)=x^2+2x+1=x^2+1
に限られる。
ここに現れないのが既約多項式であるから
m=2の場合、π(x)=1+x+x^2を選ぶ。
π(x)=1+x+x^2=0の解をαとすると、4個の元からなる集合{{0,1,α、1+α}は有限体F4となる。
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F2から拡大体F8を作る。1次式はx+0,x+1なので
可約多項式は
(x+0)(x+0)=x^2
(x+0)(x+1)=x^2+x、
(x+1)(x+1)=x^2+2x+1=x^2+1
に限られる。
これに2次の既約多項式x^2+x+1を加え、3次の可約多項式を作る。1次式はx,x+1なので、
x(x^2)=x^3
x(x^2+1)=x^3+x
x(x^2+x)=x^3+x^2
x(x^2+x+1)=x^3+x^2+1
(x+1)(x^2)=x^3+x^2
(x+1)(x^2+1)=x^3+x^2+x+1
(x+1)(x^2+x)=x^3+x
(x+1)(x^2+x+1)=x^3+1
ここに現れないのが既約多項式であるから
m=3の場合、π(x)=1+x+x^3を選ぶ。
π(x)=1+x+x^3=0の解をαとすると、8個の元からなる集合{{0,1=α^0、α^1、α^2、α^3、α^4、α^5、α^6、α^7}は有限体F8となる。
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