■既約性判定基準(その127)
【1】2^m元ガロア体の原始多項式
m=4の場合はπ(x)=1+x+x^4を用いたが、
m=2の場合、π(x)=1+x+x^2
m=3の場合、π(x)=1+x+x^3
m=4の場合、π(x)=1+x+x^4
m=5の場合、π(x)=1+x^2+x^5
m=6の場合、π(x)=1+x+x^6
を用いることによって実現される。
1+x+x^5はGF(2)上で既約ではなく、(1+x^2+x^3)(1+x+x^2)と因数分解される
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【2】既約多項式?、原始多項式?
GF(p^m)での乗算は次数mのGF(p)上で与えられた既約多項式π(x)を法とする多項式の乗算として定義される。
p=2,m=4の場合、そのような多項式が3つ存在する。
π(x)=1+x+x^4
π(x)=1+x^3+x^4
π(x)=1+x+x^2+x^3+x^4
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π(x)=1+x+x^4のとき,相反多項式は
π'(x)=x^degπ(x)・π(x^-1)=x^4(1+1/x+1/x^4)=x4+x^3+1
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既約多項式のうち、根が原始元となる多項式が原始多項式である。
原始多項式はφ(p^m-1)/m個存在する。
p=2,m=4の場合、そのような多項式が2つ存在する。
π(x)=1+x+x^4
π(x)=1+x^3+x^4
π(x)=1+x+x^2+x^3+x^4は原始元をもたない
原始多項式でない既約多項式はn<p^m-1を満たす1+x^nの因数である。
p=2,m=4の場合、1+x+x^2+x^3+x^4は1+x^15の因数であるばかりでなく
(1+x+x^2+x^3+x^4)(1+x)=1+x^5の因数でもある。
逆に、原始多項式はn<p^m-1を満たさない1+x^nの因数である。
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