■既約性判定基準(その3)

[1]アイゼンシュタインの基準

 f(x)=anx^n+・・・+a0

 pを素数とする.

 a)anはpで割り切れない.

 b)an-1,・・・,a0はpで割り切れる.

 c)a0はp^2で割り切れない.

のとき,既約多項式である.(f(x)はQ上既約)

(証)f(x)=g(x)h(x)とする.

  g(x)h(x)=anx^n  (modp)

 g,hの主係数を除くすべての係数はpの倍数であるから,p^2はb0c0=a0を割り切る.

===================================

 x^5−80x−5=0は代数的には解けない方程式です.(f(x)はQ上既約)

 a)1は5で割り切れない.

 b)80,5は5で割り切れる.

 c)1は25で割り切れない.

 x^3+6x−2=0は代数的には解けない方程式です.(f(x)はQ上既約)

 a)1は2で割り切れない.

 b)6,2は2で割り切れる.

 c)1は4で割り切れない.

===================================