■置換多面体(その3)
高次元でも普遍的に存在するn次元空間充填多胞体を2種類構成する.それらは
[1]体心立方格子型空間充填をもたらす2^n+2n胞体と
[2]ミンコフスキーによって発見された空間充填2(2^n−1)胞体
である.
2^3+2・3=2(2^3−1)=14
より,3次元の切頂八面体(14面体)は,すべての次元を通じて唯一,空間充填2^n+2n胞体,かつ,空間充填2(2^n−1)胞体という性質をもつ多面体であるという事実があり,[2]を面心立方格子型空間充填と呼ぶのは間違いである.
[2]は単純多面体による空間充填であって,頂点の回りにはn個のファセットが集まる.それ自身も加えて,頂点回りにはn+1個の2(2^n−1)胞体が集まるのである.
[1]は単純多面体ではないので簡単にはいかないが,頂点回りに何個のファセットが集まるかを調べ,それに+αすればよい.[1]は切頂型なので,切頂点周囲に集まるn−1次元面は切頂面か原正多胞体のn−1次元面しかない.したがって,原正多胞体の0次元面数は面数公式から,n−1次元面は反転公式から求めることができるのである.
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