■素数と無限級数(その153)
すべての奇数の逆数を+と−を交互に加算・減算すると,グレゴリー・ライプニッツ級数
π/4=1−1/3+1/5−1/7+1/9−1/11+1/13−1/15+・・・
が得られる.
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πと奇数との関係式であるが,オイラーはさらにπと素数との関係式を明示するに至った.
A=1−1/3+1/5−1/7+1/9−1/11+1/13−1/15+・・・
A/3=1/3−1/9+1/15−1/21+1/27−1/33+1/39−1/45+・・・
左辺同士,右辺同士を加算すると,分母が3で割れる項はすべて消失し
B=(1−1/3)A=1+1/5−1/7−1/11+1/13+1/17−1/19−1/23+・・・
B/5=1/5+1/25−1/35−1/55+1/65+1/85−1/95−1/115+・・・
左辺同士,右辺同士を減算すると,分母が5で割れる項はすべて消失し
C=(1−1/5)B=1−1/7−1/11+1/13+1/17−1/19−1/23+・・・
このような作業を続けると
D=(1+1/7)C
E=(1+1/11)D
F=(1−1/13)E
・・・・・・・・・・・
つまり,
[1]p=3 (mod4)→(1+1/p)
[2]それ以外→(1−1/p)
より,
A・(1+1/3)・(1−1/5)・(1+1/7)・(1+1/11)・(1−1/13)・・・=1
π/4・(3+1)/3・(5−1)/5・(7+1)/7・(11+1)/11・(13−1)/13・・・=1
かくして
π=4・3/(3+1)・5/(5−1)・7/(7+1)・11/(11+1)・13/(13−1)・・・
が得られる.
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