■素数と無限級数(その45)
【1】素数が無限に存在すること(ユークリッド)
素数は有限個しかないと仮定する.p1,p2,・・・,pn
N=p1・p2・・・pn+1
とおく.Nをp1,p2,・・・,pnで割ると1余る.
Nは新しい素数であるか合成数であるか,いずれか一方であるが,いずれにせよ,素数は有限個しかないという仮定に反する.
[1]Nが新しい素数であるとすれば,素数は有限個しかないという仮定に反する.
[2]Nが合成数であるとすれば,p1,p2,・・・,pn以外の新しい素因数を含んでいなければならない.
素数は2,3,5の3つしかないと仮定する.
N=2・3・5+1=31 (新しい素数)
素数は3,5,7の3つしかないと仮定する.
N=3・5・7+1=106=2・53 (非素数)→はじめの3つと異なる素数が出現する.
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p(1)からはじめて新たな素数列p(n)を以下のように作っていく.
2+1=3
2・3+1=7
2・3・7+1=43
2・3・7・43+1=13・139
2・3・7・43・13+1=53・443
2・3・7・43・13・53+1=5・248867
p(n+1)はp(1)・p(2)・・p(n)の最小因子
これらの素数をリストに加え,過程を繰り返すことによって多くの素数を生み出すことができる.こうして素数は無限個存在することがわかるが,大きさの順序はバラバラであって,
2→3→7→43→13→53→5→→→にすべての素数が現れるかどうかは未解決の問題である(すべての素数を生み出すわけではないと予想される).
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