■素数と無限級数(その29)
リーマンゼータから重要な性質の一部である素数定理がでることを想起すれば,粒子性=波動性は
素数密度=量子状態のスペクトル密度
を示唆しています.正規分布のフーリエ変換は再び正規分布になりますが,まったく無関係に思われるヤコビの恒等式
θ(1/t)=√tθ(t)
も,オイラー積=アダマール積
Π(1−p^(-s))^(-1)=−π^(-s/2)/s(1−s)Π(1−s/λ)
も同じ範疇に属する公式であるということになります.
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【1】ヤコビの恒等式(ポアソンの和公式)
1+2exp(−π/t)+2exp(−4π/t)+2exp(−9π/t)+・・・=√t(1+2exp(−πt)+2exp(−4πt)+2exp(−9πt)+・・・
Σexp(−πm^2/t)=√tΣexp(−πm^2t)
すなわち,
θ(t)=Σexp(−πm^2t)
とおくと,テータ関数に関するヤコビの恒等式(1829年)
θ(1/t)=√tθ(t)
が成り立ちます.
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