■n=Σ□(その119)
今回のテーマは二平方和問題,四平方和問題,八平方和問題に対するテータ関数の応用である.
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【1】n=x^2+y^2(二平方和問題)
和の順序や整数の正負も区別すると,2は2つの平方数の和で4通りに表せる.
2=(±1)^2+(±1)^2
しかし,3は2つの平方数の和では表せない数である.5は
5=(±2)^2+(±1)^2
5=(±1)^2+(±2)^2
と書けるから8通りに表せる.そこで
[Q]どんな整数nが2つの平方数の和として表されるか?
正の整数nを2つの平方数の和で表す方法の総数r2(n)を表す式を求められるか?
どのような自然数mが2つの平方数の和の形に書くことができるのでしょうか? 2つの平方数の和になる数m=4n+3はありません.mの素因数分解におけるp=4n+3の形のすべての素因数の指数が偶数であるときに限り,2つの平方数の和の形に表すことができるのです.すなわち,
p=1 (mod3)
q=−1 (mod3)
m=2^aΠp^bΠq^c
において,すべてのcが偶数のとき,m=x^2+y^2に対する解は存在するのです(必要十分条件).
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そして,正の整数nの約数で4k+1の形のものの個数をd1(n),4k+3の形のものの個数をd3(n)とすると
r2(n)=4(d1(n)−d3(n))
が成り立ちます.
(証)θ(τ)=Σq^(n^2)
より
θ(τ)^2=Σr2(n)q^n,q=exp(πiτ)
すなわち,r2(n)の母関数はθ(τ)^2と一致する.
また,
θ(τ)^2=1+4Σq^n/(1+q^2n)
=1+4Σ{q^n/(1−q^4n)−q^3n/(1−q^4n)}
=1+4Σ(d1(n)q^n−d3(n)q^n)}
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