■もうひとつのバーゼル問題(その7)
DNAはほとんどの生物の遺伝情報を搭載している.DNAをらせん階段とすると踏み板に相当ものは塩基対(アデニンとチミン,シトシンとグアニン)である.遺伝情報は4文字A,T,C,Gで書かれているのである.
一方,タンパク質の材料はアミノ酸である.タンパク質を作るにはどういう順番でアミノ酸を繋げればいいか,それを指定するのが遺伝子である.
アミノ酸1個は塩基3個(コドン)で指定されるので,64通りの塩基の組み合わせが可能である.アミノ酸は20個ほどしかないので,同じアミノ酸を指定するコドンが6種類の場合もあれば,1種類しかない場合もある.4種類ある場合,コドンの3文字目が置き換わって作られるアミノ酸は変わらない.また,どのアミノ酸にも対応せず合成の停止を意味するコドンもある.
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DNA分子は4文字のアルファベットA,C,G,Tの列とみなすことができ、連続する3文字からなる部分列がタンパク質の構成要素であるアミノ酸をコード化する。
2001年に完成したヒトゲノムプロジェクトは、人間の遺伝コードを完全に記述することをめざした大規模な科学的企画であった。
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