■四色問題(その13)

すべての頂点次数が偶数の場合、2色定理が成立する。

4色定理の証明はこれに比べてはるかに難問である。東野圭吾「容疑者Xの献身」では難問に挑戦して一生を棒に振る数学者が登場する。

大数学者のミンコフスキーは「この問題が証明されていないのは、それに挑戦した数学者が一流でなかったからだ」と学生の前で豪語したという。

証明に手を付けたが結局、それを成し遂げることはできなかった。「天は私の尊大さに腹を立てたようだ」と述べたという。

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 アペルとハーケンの後も放電法の改良が続けられ,1994年,ロバートソン,サンダース,シーモア,トーマスの4人が新たな1章をつけ加えた.しかし,これとて基本的にはアペル,ハーケンと同じコンピュータ路線であり,場合分けが約600通りに軽減されているものの,四色問題の証明にはどうしてもコンピュータが必要であった.

 四色定理の証明はロバートソンらによって改良されてかなり簡単になったとはいえ,いまだ手計算で証明を完成させた人はいない.その後、ワーナーとゴンティエによって、人間の頭でも終える形で証明されたらしい。コンピュータを使わない証明にはこれまでにないようなまったく新しいアイディアが必要になると思われるが,そうしたアイディアは今日もなお登場していないのである.

 ともあれ,四色問題がグラフ理論の発展に対する推進力となったことは確かである.

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